Safariの機能拡張を紹介中ですが、年賀状の作成に役立ちそうなアプリを見つけたので、割り込み記事を書かせていただきます。


そろそろ、年賀状に使う素材のことなど気になり出して、ぐちゃぐちゃになっている素材フォルダーの整理や、ネットの探索など始めました。


脈絡なく集めた素材には、使いそうにもない物もたくさんあって、そんな素材はバッサバッサと削除していますが、中にはいい素材なのに「.jpg」だとか、あるいは、一部だけ使いたい物が結構あります。


でも、それをそのまま使ったらこんなみっともないことになってしまいます。


図1_素材使用例


そこで、泣く泣く削除しようと思っていた矢先、とっても素敵なアプリを見つけちゃいました。


それが、今回紹介する「Magic Matting Free」です。


上の「賀正」も背景が透明であれば問題なく使える訳ですが、「Magic Matting Free」を使えばそれがいとも簡単にできてしまいます。


それでは、使い方の説明と行きましょう。


このアプリ、作りに雑なところがあり、使い方もちょっと分かりづらいのですが、アプリの肝はこれ、「colour selection tool」。このツールの使い方さえ分かってしまえば、大丈夫です。


と言うか、後のツールはグラフィックアプリではおなじみのものばかりですもんね(Magic Eraserを使うにはお金が必要なので無視)。


図2_colour selection tool


1.「colour selection tool」を選択します。


2. 消したい背景の部分をクリックします。


3. メニューから「Delete」を実行するか、「delete」キーを押します


たったこれだけの操作で、この通り。背景は透明になりました。


図3_背景切り抜き


4.文字の中に残った部分を「コントロール+クリック」で選択して、「delete」。


図4_切り抜き追加


文字の中のくりぬきを、必要なだけ繰り返せば出来上がり。


図5_完成


簡単でしょ。


分かってると思いますが、完成品の保存は「.png」でね。そのまま保存しちゃうと、元の木阿弥ですよ。(⌒▽⌒)


蛇足)この素材で、選択とdeleteを計9回繰り返しますが「Magic Eraser」を使えば一回で済みます。「面倒なことは、全て金で解決しちゃル。」と言うお大尽はどうぞ。

以上の使い方で、ほとんどの素材がいけると思います。


ただし、複雑なデザインでは、うまくいかない場合もあります。


その対処法を、「colour selection tool」のオプションとともに紹介しましょう。


ぼかしや、グラデーションのかかった素材などでは、このようにうまくいかない時があります。


図6_切り抜き失敗


こんな時には、「Tolerance」を調整します。


「colour selection tool」は、クリックした点と同じ色を選択するためのツールですが、この同じ色と見なす値を256段階の「Tolerance」で指定します。


「Tolerance」が0では、まったく同じ色。1だと選択した色とその隣の色まで。そして、最高の255だとすべての色を選択します。


上の素材では、2から85までの間でうまく選択できます。この間の違いはグラデーションをどれだけ拾うかという違いですが、これは実際に試してみるしかないですね。


残念なのはスライダーにリアルに反応する訳ではなく、いちど選択を解除してから、値を変えて再度クリックし直さないと結果が分からないことです。


「interval」は解説にも載ってないし、実際にどこが変わるのか分かりません(´・ω・)。


最後に、応用をちょっとだけ!


背景の一部だけを透明にしたい場合、どうしたらいいでしょうか?


図7_部分切り抜き


これは分かりやすいように単純化した例ですが、実際、イラストなどの切り抜きでは結構使えるテクニックです。


図8_消しゴムツール


1.境目となる部分を消しゴムツールで消しておきます(実際には、拡大して細かく丁寧にね)。


2.「colour selection tool」で消したい部分をクリックして、「delete」すれば部分的に消すことが出来ます。


このアプリ、まだまだ荒削りなところがあります。


それでも、無料でこれだけ簡単に背景を消すことが出来るのはやはり素晴らしいです。


素材の有効活用に、持っていて損のない一本でしょう。